2026/07/09

2026年6月の月報

梅雨~~~!!!



あっ!调皮小熊猫だ!


好きなんだよな、调皮小熊猫


というわけで、やっと隔月更新から脱却することができそうです。
そんなことを言いつつも7月半ばの更新になってしまっているのは、まあ、その、アディショナルタイムということで許して……。
忙しくないかといえば今もまあそれなりに忙しいのですが、今のところこの忙しさから脱却できる未来が見えません。もしかして人生ってこの先ずっと忙しいまま?
なんだか不安になってきたな……。


***


  • 東京国立近代美術館に行きました

いい色をしている


東京国立近代美術館の杉本博司:絶滅写真という展示に行きました。
いや〜、良かったですね……。写真家の方の個展ってはじめて行ったんですが、思ったよりずっと面白くて、会場をウロウロしながらパシャパシャ写真を撮ってしまいました。写真展で写真を撮るというのもよく考えると変な行為ですね。


劇場シリーズ、よかった


思うに、写真って不思議な媒体ですよね。
写真というメディアはその写実性ゆえに、真実を写す鏡のようなものとして扱われがちです。
カメラが目の前の世界をそのまま写し取るからこそ、イラストみたいな主観的な表現とは違って「客観的な証拠」「真実そのもの」と思われがちで、「写真に写っているんだから本当だ」という信頼感がそこには常に存在します。


でも実際のところ、写真ってそんなに真実を映していないですよね。構図の切り取り方とか光の当て方なんかで、いくらでも現実とは違う印象を作り出せてしまう。
人に幻覚を見せることもできれば、まるっきりの虚構を作り出すことすらできちゃうわけです。


例えばこの作品なんて、め〜〜っちゃ精巧な蝋人形を撮ったものなんですけど、普通に生きた人間みたいじゃないですか?

フィデル・カストロ(蝋人形のすがた)


まあ言われてみれば蝋人形っぽい気もしてきますが、少なくとも言われるまでは絶対に気づかないですよね。自分はキャプションを見るまで普通に人物写真だと思って眺めてました。


ヘンリー8世(蝋人形のすがた)

まあ、実は普段われわれが見ている人間たちも普通にぜんぶ蝋人形なんですけどね。
実は他人というものは全て蝋人形で出来た幻で、我々はそれを脳で勝手に補正して生きた人間だと思ってるに過ぎません。


ガラパゴス諸島(ジオラマのすがた)


……すみませんさっきのは冗談です。でも、ほら、この写真とかも、ジオラマを撮った写真ですけど、ジオラマに見えないでしょ?


たてもの(ピンボケのすがた)


ほら、このたてものとかもジオラマですけど普通のたてものにしか見えない……と言いたいところですが、このたてものはジオラマじゃなくてピンボケしてるだけの普通のたてものです。いったい何が虚構で何が真実なんだ……。


とはいえ、写真の虚構性って話でいうと、最近の写真加工なんていうのはまさにその極地ですよね。昔から写真には切り取りや演出による嘘の要素がありましたが、そこからしばらく経ち、我々はついに写真を加工するすべを手に入れた。
虚構をつくる力が誰の手にも渡り、しかも痕跡を残さず自由自在にできるようになった今、写真の虚構性はかつてないほど露わになっている気がします。

なんというか、なんて言えばいいんでしょうね?写実であるが故にどこまでも虚構であるというか、本物そっくりに写すからこそ、本物そっくりの嘘も作れてしまうというか……。
そう考えると「写実的であること」と「虚構であること」は、対立するどころか表裏一体な気すらしてくる。

実際、この会場に掲げられていた杉本博司さんの言葉にも「デジタル写真は写虚となり証拠能力を失った」「写真のお葬式を執り行う」みたいなことがいくつも書いてあって、多分これも現代における写真のそういう性質?立ち位置?を意識したものなんだと思います。よく考えると展示タイトルの『絶滅写真』っていうのもそういうこと!?ひえ〜〜〜(感嘆)


しかしまあ、銀塩写真という昔ながらの技術を使いながら、これだけ豊かな表現をやってのけてるのを見せられると、別に写真表現って絶滅どころかまだまだ発展の余地しかないのでは……?という感じもしてきて、なんだか不思議。なんにせよ良かったです。9月までやっているので、夏休みの予定に困っている方は是非。絵日記の題材なんかにいかがでしょう。


***



  • 良かったもの


・ビッグ・リボウスキ

近所の映画館でリバイバル上映がやっていたので見に行きました。コーエン兄弟によって1998年に公開されたコメディ映画です。コーエン兄弟といえばファーゴやバートンフィンクなんかが有名ですよね。

見た感想としては、とにかく変な映画!って感じでした。なんだコレ?って展開満載、ナンセンスなギャグも満載、これはカルト的な人気が出るのも頷ける……。なんというか、映画ってここまで自由でいいんだって思いました。

っていうか出てきたは良いけど特に活躍の場面もなくその後二度と出てこなくなるキャラが多すぎる。このキャラ本当に出す必要あった?このシーン本当にいる?
でもまあ、そんなツッコミすらも作者が考えるギャグの範疇なんだろうな……。まんまと手のひらで踊らされている。

しかし主人公含め、キャラが全員それでいいのかって思っちゃうくらいテキトーで、それでいて最後には(一応)なんとかなっちゃうので、非常に元気がもらえる映画ではありました。人間はこんくらいテキトーに生きても良い。人間は自由。


・子供はわかってあげない

田島列島の長編漫画が文庫化したということで本屋に面置きされていたので、表紙だけ見てつい買ってしまいました。どうやら映画化もしているらしいですね。すごい。

内容をざっくり言うと、少年と少女のひと夏の冒険……といった感じですかね。こう言ってしまうとありきたりな感じに思えますが、もっと細かいところを語りだしたらキリがないくらい魅力にあふれた作品で、キャラクターも、情景描写も、ストーリー構成もすべてが爽やかさに満ちていて素晴らしい。こういう作品を心の奥でずっと探し求めていたような、そんな気すらしてきます。文庫サイズで読みやすいですし、非常にオススメです。



***


そろそろ梅雨も明けそうで本格的に夏の気配がしてきましたね。
今年の6月は涼しくて個人的にとても過ごしやすかったような気がするのですが、これから暑くなっていくのかな……。イヤ〜〜〜。

しかし、そのいっぽうで、夏は街中の生命が活気づいてる感じがして、そういうところはなんだか夏の好きな点でもあります。セミの鳴き声はそこかしこで聞こえますし、木々もいっそう青々と色づいている。暑がってるのは、人間だけ……。

ただ、エアコンの効いた部屋に籠ってばかりというのもなんだか良くない気がするので、今年の夏も隙を見て出来るかぎりいろんなところに出かけていきたいですね。できるだけ暑くないところに……。


それでは今月はこのくらいで。みなさん、暑さに負けず頑張っていきましょうね!


では!